top
new
bio
Insta
contact

照井康文

世界の写真家達
Paul Strand(1890〜1976)
ポール・ストランド
 ポール・ストランドはボヘミアからアメリカへ移住したユダヤ人の孫として1890年10月16日ニューヨークで生まれた。写真との関わりは彼が17歳のとき、ニューヨークのスクールでルイス・W・ハインが結成したカメラクラブに入会したことから始まり、ハインに連れられて行った「ギャラリー291」でアルフレッド・スティーグリッツの写真展を観たストランドは写真芸術家になろうと決意をする。
 絵画的写真が主流であったその時代にストランドは現代絵画や彫刻に触発され、独自のストレートでリアルな写真スタイルを生み出していく。アルフレッド・スティーグリッツはそれらの写真に強い印象と刺激を受け、1916年にはギャラリー291でストランドの写真展を開催し、さらには写真雑誌「カメラ・ワーク」の最後の2部、49・50号(1916・17年)をストランドの特集として彼に捧げている。ストランドの写真はアルフレッド・スティーグリッツの写真をも変えていった。
 その後ストランドは映画のカメラマンや助監督として生計を立てながら政治や社会に関わっていく芸術家であろうと模索、行動していく。そのスタイルはヨーロッパでは受け入られたがアメリカでは単なる美的で優れた写真として捉えられていたようである。
 晩年はフランスで20年近く過ごし、1976年3月31日パリ近郊のオルジェヴァ村の自宅で亡くなった。
※参考文献・ライフ写真講座

 

  

 左上から 「若者」1951 「ニューヨークの盲目の行商人」1915 「白い柵」1916
※左上写真はライフ写真講座「ライフ写真年鑑1977」・右上と下写真はライフ写真講座「プリント」
タイムライフブックス編集部・編集
タイムライフブックス・発行より