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Ernst Haas (1921〜1986)
エルンスト・ハース
左・1965年 右・1970年
エルンスト・ハースは1921年3月2日オーストリア・ウイーンに生まれる。ハースはオーストリアで医学部の大学に通っていたが1947年に雑誌「Heute」誌のカメラマンとなる。第2次大戦のオーストリア捕虜帰還を撮影したフォト・エッセイで名声を上げ、2年間パリで暮らした後1950年アメリカへ移住する。この時ハースはロバート・キャパに勧められて写真家集団「Magnum Photos」に加わっている。ハースは1952年に初めてカラーフイルムを使用し、ライカでニューヨークの街頭風景を撮影した。この時の写真は「ライフ」誌に24ページ2部構成で掲載され、「ライフ」誌にとってカラー写真としては今までの最長ページとなった。ハースはカラー写真でその才能を発揮し、巧みな色彩、ブレ、動きなど多くの手法を用い「エルンスト・ハースの色彩の世界」を確立していった。当時ハースはISO感度12の超低感度であったコダクローム1を愛用していたが、1961年に新型コダクローム2(ISO感度25)が発売されコダクローム1が入手困難になったときコダック社に直接抗議し、大量のコダクローム1を確保した。
1962年、ニューヨーク近代美術館でハースの個展が開催。1971年、ハースにとっての最高傑作となる写真集「THE CREATION」が発刊される。1975年、アメリカ建国200年の年には写真集「IN AMERICA」が出版。1986年Hasselblad(ハッセルブラッド)賞を受賞。ハースは「ライフ」誌を中心としたフォト・ジャーナリストとしての他、マールボロ、クライスラー、フォルクスワーゲン等の広告写真家としても活躍した。1986年9月12日ニューヨークで死去。
※参考文献・ライフ写真講座
左・1969年 右・1969年
※写真は4点とも「THE CREATION」ERNST HAAS
A Penguin Bookより
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